除夜の鐘の意味と、人間の煩悩のとらえ方。

除夜の鐘の「除夜」とは、年末の大晦日のことを指します。大晦日から、元旦にかけての時間帯に、108回鐘を打つ、お寺の行事の一つです。108回鐘を打ち鳴らす意味は、人間の「煩悩」の数が108あるからです。
煩悩とは、人間の、様々な悩みや苦悩のことです。人間には、「貪り、憤り、愚か」の三毒と呼ばれるものを始め、多くのマイナス面の感情があります。それらは時に、悪事を起こしてしまう要因になってしまいます。仏教では、生命は永遠のものとして、捉え、過去世、現世、未来世の三世を、貫いていると考えています。現世の迷いは過去世の原因により、起こり、現世の行いが、未来世に影響するということです。つまり、その事を踏まえ、この世を生きていかなければならないということです。
しかしながら、人間の欲望である、「食欲」や「性欲」はそれがなければ、生命を維持し、子孫を残していくことが出来ません。仏教では「煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)」として悩みや苦悩があるからこそ、仏を求める心が生ずると考えます。
除夜の鐘は、新年を迎えるにあたり、煩悩をうち払うという意味がありますが、現実には煩悩を打ち消すことは出来ません。しかし、それらマイナス要因は、努力によってプラスに転じることができます。除夜の鐘をききながら、今年一年、努力を怠ることなく、いい年にするようにと、決意することが大事になってくるのではないでしょうか。

108回の除夜の鐘の回数の意味にもいろいろ

大晦日の夜、寺院では除夜の鐘がつかれます。
大晦日と新年1月1日になる深夜0時を挟んで108回鐘がつかれますが、なぜ108回なのかというと、人が持っているであろう108つの煩悩を祓う為につかれる回数だと言われています。煩悩とは、心身を悩ませたり、煩わせたり、苦しめたりする心の作用や、欲望や他人への憎しみなどの事です。煩悩の数ですが、眼、耳、鼻、舌、身、意の六感に好、悪、平が関わり、またそれに浄、染が関わります。そして、過去、現在、未来の三世にわたる為108つとなります。
除夜の鐘には煩悩を取り祓うという意味以外にも、四苦八苦を取り祓おうという意味や月や立春などの二十四節気などの季節など一年間としての意味もあります。
とにかく新年はきれいな心で気持ちよく迎えたいと誰もが思うはずです。その為にも除夜の鐘を聞き、108つの煩悩や苦労など嫌な事や心の邪念は除夜の鐘と共にふり払いきれいに洗い流したいものです。あー人気おせち通販ショップから届いたおせちを早く食べたいな〜といった感じで煩悩だらけの私には丁度いい儀式かもしれませんね^^;

大勢の人でにぎわう比叡山延暦寺の除夜の鐘

全国的に有名なお寺のひとつ、比叡山延暦寺には、毎年多くの人が初詣に訪れます。
大みそかの夜から様々な祭事が行われ、新たな年を新たな気持ちで迎えることができます。
延暦寺では除夜の鐘を一般の参拝者もつくことができます。
除夜の鐘じたいは23:45から大講堂前の鐘楼で行われますが、やはり大勢の人が集まるので前もって整理券が配られます。
それが配布されるのが21:30からですので、これを目的で来る人は早めに訪れたほうがいいでしょう。
もちろん整理券がなくても並べばつけるのですが、だいぶ待つことになります。

大みそかは根本中堂・大講堂・万拝堂は終夜開いています。
またバスやケーブルも営業時間や発車時刻が通常とは異なり、臨時便の運転も行われています。
とにかく冬の延暦寺はその冷え込みがすさまじいです。
雪などが積もっている場合もあるので、自家用車で行く場合にはチェーンや冬用タイヤなど準備を整えてから行きましょう。
服装も真冬の山の寒さに対応できるように暖かい格好をしていきましょう。

観光名所の南禅寺で除夜の鐘を撞いてみよう

京都では市内各所で大晦日に除夜の鐘を撞ける寺院が多数あります。
左京区にある南禅寺もその1つです。
市バスや地下鉄を利用して行ける便利な場所にあります。
南禅寺での除夜の鐘を撞くために忘れてならないのは、整理券です。
当日に、現地を訪れても、整理券がなければ残念ながら参加できません。
整理券は、12月1日より南禅寺方丈庭園拝観受付にて配布されます。
こちらの整理券は1人1枚しか配布されません。1枚の整理券で2名まで鐘を撞くことが可能です。
運が良ければ、当日に整理券をもらえることもあります。
鐘撞きは、大晦日の23時30分より開始されます。
開始時間より整理券順に鐘を撞いていきます。
鐘撞堂の階段を上がっていき、2人1組で両サイドから綱を持ち、「1・2の3で撞いて下さい」と説明を受け、合図とともに鐘を撞きます。次の鐘までの間隔は約1分30秒です。
大きな鐘を撞いた後の余韻は大きいです。
京都の観光名所の南禅寺で除夜の鐘を撞いてみてはいかがでしょうか。